[御浜町] 紀南病院長から近隣住民の皆さまへ

 御浜町阿田和、紀南病院の加藤弘幸院長は23日、「近隣住民の皆さまへ」と題した次のメッセージを発信した。

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 世間は新型コロナウイルス感染症に関する対応でめまぐるしく情報が飛び交い、当地区の住民の皆さま方も不安な気持ちで日々過ごされていることだろうと思います。世界中の人々が、この未知のウイルスに対し英知を結集し立ち向かっているところでございます。人類史上初めての状況に、今われわれは遭遇していると言っても過言ではありません。日本やこの三重県も例外ではなく、未だに収束がつかないこの感染症に対して医療機関のみならず一般の方々も協力して対応すべき状況下にあると思われます。

 この紀南病院は、三重県に7施設ある感染指定病院の一つであり、過去においては結核の患者さまの治療に対し職員一同で頑張った経験もございます。4月も中旬にさしかかり三重県内の新型コロナウイルス陽性の患者さまも加速度的に増加している現在、当院も感染指定病院の使命を果たすべく、三重県からの要請があれば協力していく所存であります。

 このような有事に備えて感染指定病院として、感染拡大を防止するための十分な設備を整えた病室を設置し、職員には日頃から心構えや感染症患者さまと接触する際の対応や注意事項を訓練してきたつもりです。新型コロナウイルス感染症陽性の患者さまを当院で受け入れた場合でも、職員の感染や院内感染をゼロにするつもりで対応をしていく方針でおります。

 実際他県にはなりますが、職員の感染や院内感染を出していない医療機関も存在しますので決して不可能なことではないと考えております。ただし、患者さまを収容しましても、病院職員としての守秘義務がございますので、不安になりお問い合わせいただきましてもお答えはできないことをご了承いただければ幸いです。

 近隣の皆さま方の心配なお気持ちは十分理解できますが、落ち着いて対応していただき、この感染症をこれ以上広げないように皆さま一人一人ができる事、例えば、せきエチケットやマスクの着用、3密の厳守、2㍍の距離を保つなどをまずやっていただければと思います。

 また、この感染症がこのように広がったことは誰の責任でもありません。無意味な詮索や誹謗(ひぼう)中傷することなくこの問題をこの地域の住民の皆さま方全員で解決するように努力していきたいと考えております。どうかご協力の程、何とぞよろしくお願い申し上げます。

(熊野新聞 2020年4月24日付紙面より)