関西広域連合が緊急提言

 関西広域連合(会長=仁坂吉伸和歌山県知事)は5日、「新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急提言」と、府県市民に対する「関西・府県市民緊急行動宣言」をまとめた。

 緊急事態宣言が出た場合、首都圏(1都3県)との往来を控えることなどを各府県民に求めるほか、大阪府・兵庫県・京都府に関しては、今後感染者が急増するなどした場合に緊急事態宣言を要請することとし、国に対して迅速に対応するよう提言していく。

 また、和歌山県では緊急行動宣言を受け6日、仁坂知事が県民に対して呼び掛けを行った。緊急提言および緊急行動宣言、「県民の皆さまへのお願い」の内容は次の通り。

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■新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急提言
①緊急事態宣言について
▽関西圏域の感染状況は、全体として高止まりしていることから、ただちに緊急事態宣言の発出を要請する状況にはないと考えられるものの、今後、特に大阪、兵庫、京都において感染が急増する場合などには、この3府県から要請するので、その際には迅速に対応されたい

▽効果的な感染拡大防止を図るためには、関西府県全域や府県内一律ではなく、地域の実情を踏まえ、地域や業種など範囲を限定して機動的に緊急事態措置等を行えるよう、緊急事態宣言の発出の際は弾力的な運用を行うこと

▽地域が一体となって効果的な取組を進めていくため、緊急事態措置にかかる補塡措置が行えるよう、十分な財政措置など積極的な支援を行うこと

②特措法・感染症法の改正について
▽事業者への給付金等の支給や休業要請に違反した場合の罰則等を含めて検討されている新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正について、通常国会の冒頭で審議し、早急な成立を目指すこと

▽あわせて、保健所による積極的疫学調査や健康観察、入院勧告に対する遵守(じゅんしゅ)義務の規定、宿泊施設や自宅での療養の法的根拠の規定、都道府県と保健所設置市との情報共有の規定等、感染拡大防止策の実効性を高める改正を行うこと

③医療提供体制や医療従事者の処遇改善について
▽医療体制がひっ迫する状況に鑑み、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関が適切に対処できる措置を充実すること。また、医療従事者に対する危険手当の創設や感染時の休業補償、事務職員を含む労災給付上乗せ補償の保険料支援による処遇改善を行うこと

④ワクチン接種体制の確保について
▽ワクチン接種について、厚生労働省による承認手続きを迅速に進めるとともに、市町村や医療機関等が連携して円滑かつ迅速に実施することができるよう、副反応や優先接種等を速やかに明確化し、国民への周知や自治体窓口等への支援など、体制整備を進めること

▽ワクチンの接種は、厚生労働大臣の指示に基づき、国の負担により実施するものであることを踏まえ、接種体制整備等に係る費用については、地方自治体の持ち出しとならないよう、その全額を国の責任において確保すること

▽ワクチン接種の実施主体となる市町村は、接種に当たっての条件が自治体ごとに大きく異なるため、各自治体の特性に応じた実施体制を組めるよう、自治体の意見を踏まえて、国の責任において必要な措置を講じること

⑤協力金の延長について
▽新型コロナウイルス感染症地方創生臨時交付金に関して、「協力要請推進枠」の年末年始における協力金の額の引き上げについて、1月12日以降においても継続すること

⑥水際対策について
▽欧州を始め世界で確認されている新型コロナ変異種を我が国に持ち込ませないよう、国の責任において水際対策を迅速かつ適切に行うこと。また、入国者・帰国者に関する情報を都道府県と共有すること

⑦大学入試等における受験機会の確保について
▽大学入試や就職の際に必要となる各種の国家試験について、感染が確認された場合等においても受験機会が最大限確保されるよう、国において関係機関への支援を行うなど環境整備を図ること

⑧人権を守る対策の徹底について
▽感染者及び最前線で治療に当たる医療従事者、更には他の都道府県からの来訪者や外国人等に対するデマの拡散、偏見や差別、心ない誹謗(ひぼう)中傷、人物の特定などの人権が脅かされることのないよう、国においても人権を守る対策を強力に講じること

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■関西・府県市民緊急行動宣言
①往来・外出自粛
▽緊急事態宣言が発出される首都圏(1都3県)への往来は控える

▽首都圏以外でも感染が拡大している地域への不要不急の外出は控える。特にそれらの地域への飲食を目的とした往来は極力控える

▽成人式など行事の前後は、会食を控えるなど、行動に注意する

②ウイルスを持ち込まない
▽医療機関、社会福祉施設、家庭、職場にウイルスを持ち込まないよう、感染防止策の基本を徹底するとともに、飲食店などリスクが高い施設への出入りや飲み会など行動に注意する

▽日頃から検温を行うなど体調管理に努め、発熱など症状のある場合には、出勤、通学などを控えるとともに、すぐに医師に電話し診断を受ける

③テレワーク等の推進
▽仕事であっても、人との接触を減らすよう、在宅勤務(テレワーク)やテレビ会議などを一層推進する

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■和歌山県「県民の皆さまへのお願い」
▽緊急事態宣言が発出される首都圏(1都3県)への往来は控える
▽特に感染が拡大している地域に出掛けての会食や接待を伴った飲食をしない
▽遅くまで集団で会食・宿泊をしない
▽新成人の皆さまへのお願い:成人式前後の大人数での会食をしない
▽高齢者は、カラオケ、ダンスなどの大規模な催しへの参加を控える
▽医療、福祉施設の職員は家族以外との会食を控える
▽症状は出れば通勤通学を控えてただちにクリニックを受診
▽事業所では発熱チェック
▽病院、福祉施設サービスは特に注意
▽各事業所で感染拡大予防ガイドラインを遵守
▽濃厚接触者は陰性でもさらに注意
▽医療機関は、まずコロナを疑う

(熊野新聞 2021年1月8日付紙面より)